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このコーナーでは、清掃に関する科学や基本的な情報を公開しております。

 
             日常清掃の基礎知識
 
1.日常清掃の道具類
 
 (1)名 称   まず共通の話し言葉で考えよう・・結構専門用語が多いです
 
 (2)使用法   まずは道具や使用される薬剤などの成り立ちから考えよう
 
 
 
1.仕上げ剤(ワックス)の基礎知識
 
(1)水性ワックスとは
 
一番古い時代からあるワックスで、蝋や石油から合成される化学蝋(パラフィンを界面 活性剤を使用し、乳化分散してあるものです。樹脂ワックスも外見では、白く見えます が主成分が違うため、ビルメンテナンス業界ではパラフィンが主成分の水溶性ワックス を水性ワックスと呼んでいます。
水性ワックスは物の表面に蝋の分子が乗っているだけですので、表面の保護性能は樹脂ワックス(皮膜を形成する)よりおとりますが、材質を問わずに使用できたり、簡単にワックスを除去できる特性があります。
 
(2)油性ワックスとは
上にあげた水性ワックスとワックス分は同じパラフィン類ですが、パラフィンをケロシンやキシレン、アルコールなどの溶剤に乳化分散してある仕上げ剤です。木材などの水分を嫌う仕上げ剤の保護に使用します。
 
(3)樹脂ワックスとは
 
乾くと、女性が爪に使用するマニキュアのように皮膜を形成するワックスの総称です。 主成分は、塩ビ、エチレン、ウレタンなどで水溶性を持った合成樹脂原料から作られます。水性塗料(アクリルエマルジョン塗料)も樹脂ワックスと同じような成分から作られます。塗料との違いはでは耐水性が大きく異なります。外の種類のワックスとの大きな違いは、ワックスが皮膜を形成していますので保護性能が格段に高いこと、様々な材質や用途に合わせて色々な性能のワックスが作られていることがあげられます。
 
(4)半樹脂ワックス
 
水溶性の樹脂と水溶性のパラフィンを混合しているワックスですが、業務用ではほとんど樹脂ワックス近い性質の物がほとんどをしめています。
 
(5)樹脂ワックスの仕組み
 
樹脂ワックスが何故乾くと皮膜になるかを簡単に説明します。水の中に乳化分散していたワックスの樹脂分が水分が乾燥することにより樹脂の分子同士の間が狭くなり金属架橋によって手をつなぎ合うことにより皮膜を形成します。
 
(6)樹脂ワックスの問題点
     
乾くとフィルムのようになる樹脂ワックスですが、ポリ袋やプラスチックの容器などと違い、そのフィルムは穴だらけです。その性質を利用することにより剥離剤での剥離作業が簡単に行えるのですが、様々な問題ももっています。
水分やアルコールによるワックス皮膜の白化や、ワックスを塗る適性温度以外での塗布時におこるパウダリング、紫外線による変色や洗浄作業時の汚水の取り残しによる応変、ゴム製品に使用されている離型剤の硫黄分のワックス素材の透過による素材の変色などが上げられます。
                         
2.剥離作業って何?
 
ワックスや塗料を専用の薬剤を用いて素材から取り去ることを剥離作業と言います。

樹脂ワックスの使用で何故剥離作業が必要なのでしょうか?
 
古くなった樹脂ワックス皮膜や使用条件に合わないワックスの使用には、以下のような症状が現れます。
 
(1)黄変(オウヘン)
光の中の紫外線により始めは透明だった皮膜がだんだん黄色味を帯びてきます。
 
(2)汚れの抱き込みによる皮膜の汚れ
ワックスを再塗付する前の洗浄作業で、洗浄により生じた汚水の回収やふき取りが、 十分に行われていないと、ワックス作業前の床面に汚れや洗剤のアルカリ分が残りそのことによりワックス皮膜の変色が起こります。自然現象の黄変との大きな違いは、皮膜が茶色ぽい色を帯びてくることです。
 
(3)白化
樹脂ワックスは塗ってしまうと一見皮膜(フィルム)のように見えますが、前段で説明したように、本当は隙間だらけです。その隙間に水やアルコールがある程度の時間触れることにより入り込み、ワックス皮膜を白く変色させることを白化といいます。
 
(4)パウダリング
塗付したワックスが皮膜にならず、時間が経つと粉状になってしまうことです。樹脂ワックスは温度が低かったり(床面の温度で5度以下)、結露してしまうような状況では皮膜になりません。
以上のような状況に床面がなっていると、通常の洗浄では元に近い状態には戻りま  せん。そこで不良品となったワックス皮膜を完全に取り除き、素材事態の元の表面を取り戻すために剥離作業が必要となります。
 
(5)剥離剤の成分
 
初期の剥離剤は、アルカリの力で樹脂ワックスの金属架橋皮膜をばらばらにし剥離効果を出すために化成ソーダに近い成分が主流でした。しかし、あまりにもアルカリ分が強いため、床剤などの素材そのものが変色するなどの悪影響がありました。
現在の剥離剤は、強アルカリ分を押さえる変わりにアルコール、アンモニア、キシレンなどの石油系溶剤にアルカリ剤、金属架橋をばらばらにした樹脂ワックス分が床等に再付着しずらくなる(乳化分散作用を持たせる)ための界面活性剤を各種性能により混合して作っています。より素材を痛めにくくなっている現在の剥離剤ですが、素材をくっつけている糊や接着剤には影響があります。特にPタイルやホモジニアスタイルなど目地のある素材には正しい希釈倍率を守り、短時間で作業を終了するなどの注意が必要となります。
 
                                
                       
3.基礎の基礎    汚れが落ちる仕組みを理解しよう
 
物理的に取れる汚れは最初に出来るだけ取り除く。
汚れの種類を見極めよう・・何の汚れか分からない場合は
 
            まずは水拭きから→徐々に強い洗剤へ
          
                        汚れを落とす仕組み・・・界面活性剤
 
 親水基  水と結び付き汚れを水の中に閉じこめる
 
 疎水基     汚れと結びつき親水基の力をかりて汚れが付着している物から汚れを引き離す。
 
4.洗剤の種類     中性洗剤     食器洗剤  石材専用洗剤など
 
 
           アルカリ洗剤   BM業務で使用する一般の洗剤
                      衣料用洗剤
 
           酸性洗剤     石鹸  タイル用洗剤  尿石除去剤
 
5.洗剤の成分      洗剤(界面活性剤)は油脂とアルカリが基本の成分合成洗剤は?
 
  
6.洗剤の種類の考察    日常清掃で使用する洗剤は組み合わせが必要。
 
   
7.効果的な洗剤の使用方法   洗剤は正しく希釈する。
                      洗剤は水を加えて希釈することにより洗浄力を調整可能
 
  
8.洗浄の注意点
 
(1)床清掃(ハードフロアー)
 
ビルメンテナンスにおいて、対象となる床材の多くはCFシートなどの化学床材と、石材・木質系素材などの天然素材に大別できます。洗浄剤において変化する事が少ない塩ビ系化学床材は、どの様な洗剤を使用しても、短期的な化学変化などの悪影響はほとんど出ませんが、同じ化学床材でも合成ゴム系及び天然ゴム系の床材は、洗剤分に含まれる酸やアルカリの影響を受けやすいため洗浄に当たっては十分注意する必要があります。
 
具体的には、ゴム系床材の場合は、できれば中性洗剤が望ましく、中性洗剤が用意できない場合は、弱アルカリ性洗剤までの使用に止めておいた方が安全です。
塩ビ系の床材も、アルカリ洗剤に対してはかなりのアルカリ度まで耐えることができますが酸性系洗剤に対しては長時間放置すると、色あせや変色といった悪影響が生じます。具体例としては、トイレ等でオシッコのこぼれた後が変色してしまっているなどは、酸性系溶剤による床材への影響として、メンテナンス業者であればよく見ることのできる事例といえます。
 
以上により化学床用の汎用洗剤として選ぶのであれば、洗剤の性質として弱アルカリ性の洗剤が最適と考えられます。また最近の建物では、フローリングなどの木質系床材も多く見受けられます。表面がポリウレタン塗料などの樹脂により保護されている床材は、洗浄に当たり目地から階下への洗浄水の浸透を注意すれば、洗浄剤は化学系 床材のもので十分使用できます。しかしながら、表面の保護をしているポリウレタン等がはげてしまっている場合は、洗浄にあたり木目が開いてしまう可能性があるため注意する必要があります。最近の床材の清掃業務で問題となっていることは、一般の方が独自に床用のワックスを重ね塗りしてしまい、その古いワックス皮膜が簡単に除去できないという事例が発生しています。ビルメンテナンス業者が多く使用する樹脂 ワックスは、剥離剤を用いることにより、簡単に取り除くことが可能ですが、一般家庭用として販売されているワックスの多くは、パラフィンを主成分としている物も多く、洗剤や剥離剤を受け付けず、物理的に削り取るしか方法がない場合もあります。このような場合、化学床材の場合は、洗浄やすすぎにあたって大量の水を使用しても問題は出ませんが、木質系床材の場合はより一層の注意が必要です。
石質系床材では、天然素材の製品の場合内部の組成が均一でないことが多く、多くの製品でアルカリや酸による変質や変色への注意が必要となります。
 
        
9.ハードフロアー(化学床材)洗浄の注意点
 
洗剤の希釈倍率は必ずまもり、むやみに濃く使用しない。
 
ハードフロアー用の洗剤の多くは、原液では強アルカリ性の製品も多く、正しく希釈した状態でないと、弱アルカリ性を示さない物があります。
10.洗剤を塗ったまま長時間放置しない。
 
洗剤には、アルコール系溶剤や、石油系溶剤を加えている物もあり、その溶剤により床材に影響を与えるおそれがあります。
 
                      
11.素材に与える影響がよく解らない時は、目立たぬところでテストする。
 
床材でも、輸入製品の中では、日本のJIS規格に該当しない商品もあり、色落ち等の問題が発生する場合があります。
 
12.すすぎが必要なため、床材の目地等についてのチェックを必ず行う
 
ノンリンスでも、必ず水拭き等を行い洗剤の不揮発性分を取り除かないと、ワックスを塗布するとき、影響がでてきます。
 
                      
13.上層階の場合は、水分による階下への影響も考慮する。
 
建物床材は一部の製品を除き、階下に対する防水等の配慮はほとんど行われていません。
 
14.清掃対象(素材)の見極め
 
    汚れが着いている素材を理解し覚える機会を持ちましょう。
 
    
15.石材のメンテナンス
 
石の特性は?なぜ建物に多く使われだしているのか?         
        
表面高度が堅く洗浄だけで汚れる前の状態に戻る
             
建て主から見ればメンテナンスコストを削減できる。
 
石って実は穴だらけ   

天然石の場合石は様々な鉱物が混ざり合っています。

完全に平滑に見えても、時間をかければ表面に付着した
液体(水分・油分)は徐々に内部に浸透していきます。
簡単に言えば、石の内部の構造は建材のブロックと
ほとんど変わりがありません。
したがって表面に着いた液体は出来るだけ短時間で取り
除くか、液体が直接石に触れないような対処を前もって
しておくことも必要です。
 
16.石はアルカリ・酸に弱い素材です
 
人工石は弱アルカリ・弱酸性などに影響を受けない素材
も開発され建築で使用される様になってきましたが、天然石は
様々な素材が寄り集まって形成されている為、僅かなPHの
変化で素材が変質し色が変わるなどの影響が強く出ます。                    
 
17.清掃に対しての化学(カーペット編)
 
カーペットは染色(後染め)と化学繊維に色を混ぜて糸にしてある(先染め)の2種類の発色方法があり、染色でもその方法により色落ちの少ない(スレン染め)などの染色方法が有ります。
シミは染色と同じ状態で染色された素材が2週間そのままほっておかれた場合、染み抜きを行っても元の状態には戻りません。
 
       水性シミの染み抜き   果汁 お茶(タンニン)
  
       油性シミの染み抜き   靴墨 マジック コーラなどの飲料
   
       脱色とは・・・・漂白剤 塩素系 酸素系
 
   
18.金属部分の清掃   カー用品って意外と役立ちます。金属の保護には一番です。
 
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